円高円安の値動きによる為替変動を軽減し、スワップによる利益を確実に得る為、メキシコペソ買い+スイスフラン売りでポジション保有した取引例をご紹介します。
前回、長期的な買いでスワップ益(金利差による利益)を目指す際のリスクや、過去の事例を基に対処法を考察してみました。
FXでメキシコペソ買いのリスクや合わせてどの通貨を取引するかについての考察 - メキシコペソ応援ブログ
結果として、長期的にメキシコペソの買いポジションを保有する際のリスクとして、「予想できない出来事によるリスクオフによる下落」が一番のリスクとして考えられたため、そのリスクを軽減させるたに「買いと売り(ポジション)を同程度保有する」ことを考えました。
買いと売りを同程度保有することで、値動きによる変動を軽減し、スワップによる利益を確実に得ることを目的としています。
これからFXを始める予定の方にとって、「買いと売りを保有する」ということがどうゆうことか良く分からないという意見もあるかと思うので、実例をみていこうと思います。
下記の例は実際の決済明細の一部を示しています。
*下の例の数量1とは、取引単位1の意味で、私の使用しているFX業者だと、スイスフラン円は10000通貨、メキシコペソ円は100000通貨になります(取引業者によって異なります)。
まず、同じ日にスイスフラン円を売りで、メキシコペソ円を買いで1単位ずつ保有しました。
2017年7月31日
スイスフラン円、売り、約定価格114.24、数量1
メキシコペソ円、買い、約定価格 6.22、数量1
そして、訳有ってこれらは一年以内に決済することになりました。
2018年3月9日
スイスフラン円、決済買い、約定価格111.79、数量1
→実現スワップ 3146円、実現損益 +24500円、合計損益 +27646円
2018年4月20
メキシコペソ円、決済売り、約定価格 5.819
→実現スワップ 25560円、実現損益 -40100円 、合計損益 -14540円
このように、約8か月の売りと買いの保有でしたが、
スイスフラン円は 114.24→111.79
メキシコペソ円は 6.22→5.819
とどちらも下がっています。
スイスフラン円は 2.45円下がり、メキシコペソ円は0.401円下がっています。
スイスフラン円の1単位は1万通貨、メキシコペソ円の1単位は10万通貨なので、
スイスフラン円は2.45×1万= 24500円分下がり、
メキシコペソ円は0.401×10万= 40100円分下がった、ことになります。
スイスフラン円は売りで保有していたので、下がった分がプラス
メキシコペソ円は買いで保有していたので、下がった分がマイナスになります。
従って、これらの売買損益は、24500-40100= -15600円となり、マイナスです。
しかし、スワップ(金利差による利益)により、
スイスフラン円売りで3146円、メキシコペソ円買いで25560円がスワップ益としてプラスになります。
これらをあわせると、合計の損益は、-15600+3146+25560= 13106円
となり、結果的には約1万3千円の利益を得ています。
この例は、訳あってすぐに決済しなくてはいけなくなったので、あまり良い例とはいえませんが、それでもプラスで取引を終えることができています。
実際の値動きをみてみると、2017年7月31日の6.2円から、メキシコペソ円はどんどん下がり、2018年3月1日の5.6円くらいまで下がります、その後上昇し、2018年4月中旬の5.9円くらいまで上がり、その後また下落し、6月中旬の5.3円くらいまで下がります。その後また上昇し、2018年8月には6円台まで回復します。
この様に、結構値動きが激しいので、ロスカットされないように、保証金は多めに入れておくことをお勧めします。保証金についてはこちらの記事も参考にしてください。